脂火玉というカードを御存知だろうか。神河謀反に収録された小型スピリットだ。

Tallowisp / 脂火玉 (1)(白)
クリーチャー — スピリット(Spirit)
あなたがスピリット(Spirit)か秘儀(Arcane)呪文を唱えるたび、あなたはあなたのライブラリーからエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ(Aura)・カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加えてもよい。そうした場合、あなたのライブラリーを切り直す。
1/3

スピリットクラフトと呼ばれる誘発型能力でライブラリーからオーラを探すことができる。この能力を見ていると、レガシーでの白の代表的クリーチャー《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》と似たものを感じる。もしかしたら、レガシーで使用に耐えうる性能かもしれない。本体サイズも1/3と僅かに石鍛冶を上回っている。

まずは相方探しからだ。
スピリットという部族は神河で増えたこともあって非常に数が多い。人間というタイプが制定される前は一番多いクリーチャータイプだったこともあるくらいだ。その中で色の合う最強のスピリットは恐らく《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》だと思われる。とにかく強いことしか書いていない。脂火玉からサーチしてくるオーラを付ける先としては申し分ない。
そしてオーラだが、トラフトに付けることを考えるのならば最もふさわしいのは《神格の鋼/Steel of the Godhead》だろう。これはシャドウムーアの亜神オーラの一つで、トラフトに張れば4/4呪禁アンブロッカブル絆魂(+4/4天使)という化け物が誕生する。直接の殴り合いではほとんど負ける事はないだろう。
そこまで考えて仮組みしたデッキが以下。

「青白ゴースト・ダッド」

4《脂火玉/Tallowisp》
4《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4《Force of Will》
4《渦まく知識/Brainstorm》
3《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
3《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
3《神格の鋼/Steel of the Godhead》
1《輝く群れ/Shining Shoal》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
1《時間の孤立/Temporal Isolation》
1《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
1《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》

土地22枚

ゴースト・ダッドというのは、その昔神河ラヴニカ期のスタンダードに存在した地雷デッキの名前である。白黒で組まれるスピリットクラフトを利用したデッキで、脂火玉からサーチしてきたオーラをピッチスペルのコストとして活用する構成を取る。
このデッキも基本は同じだ。《神格の鋼/Steel of the Godhead》は青白のカードなので、《Force of Will》のコストにも《輝く群れ/Shining Shoal》のコストにもなる。脂火玉→トラフトと動いてサーチしたオーラの使い道には困らない。付ける先がいない時には《渦まく知識/Brainstorm》でライブラリーに押し込んでしまえば良いのだ。

理論上は完璧なこのデッキだったが、実際に回してみると上手く行かない。
何か欠陥があるのだろうかとデッキを見直してみてあることに気付いた。スピリットの枚数が少ないのだ。たった9枚足らずでは脂火玉の能力をフルに活かすことはできない。最初から部族デッキに石鍛冶や瞬唱などは甘えだったのだ。

「青白スピリット」

4《脂火玉/Tallowisp》
4《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
4《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4《Force of Will》
4《渦まく知識/Brainstorm》
2《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》
2《神格の鋼/Steel of the Godhead》
2《輝く群れ/Shining Shoal》
2《霊気の薬瓶/AEther Vial》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《行き詰まり/Standstill》
1《良心の呵責/Weight of Conscience》
1《天使の運命/Angelic Destiny》

土地22枚

《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》は待望のスピリットロードだ。青白という色もデッキに合っているし、《霊気の薬瓶/AEther Vial》から飛び出して《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》のトークンを強化したり《変わり谷/Mutavault》に呪禁を付加したりできる。二種類のピッチコストになれるのも高評価だ。部族デッキとしては、悪くないまとまりになったように見える。

が、これでもダメだった。
実際に回してみるとそれほど強くない。だが絶望するのはまだ早い。我々にはまだ取り得るアプローチがある。デッキが二色でなくてはならないと誰が決めた。
緑には期待の新鋭《絡み根の霊/Strangleroot Geist》がいるし、サーチ先としても《怨恨/Rancor》やファントム・メナス(脂火玉を使った緑白ビートダウン)にも使われた《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》がある。赤には秘儀呪文としては珍しく実戦レベルの《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》が、そして黒には《恐血鬼/Bloodghast》《不快な群れ/Sickening Shoal》、さらに《未練ある魂/Lingering Souls》という逸材もいる。
スピリットの可能性は、未だ留まるところを知らない。まだまだこのデッキの完成型は見えてこないが、いずれ一線級のデッキになる可能性を信じて更なる改良を重ねていきたい。

コメント

カントク
2012年9月25日19:58

つ 幻影の像(但しエンチャント付けようとすると死ぬ

社長(魔術)
2012年9月25日20:06

スピリットクラフト誘発しないじゃないですか……

カントク
2012年9月26日0:16

ほ、ほんまやー(恥)///
ではネームレスインベージョンで!ナカティルも倒せるゾ

社長(魔術)
2012年9月26日0:22

転置!
そういうのもあるのか

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